2011年09月14日

ユニバーサル・バレエ 『ジゼル』

2011/9/13 Tue. 18:30 ゆうぽうと

おもしろかった。主にバージョンと主役がよかった。キーロフの元の芸術監督ヴィノグラードフは、もともと斬新な動きがどうこうというタイプでなく、演出が得意な人。彼によるこの版はマイムを丁寧に積み重ね、振りもそれに沿ってアクセントをつけているので、たなごころを指すように細かくよくわかるし、ドラマチック。いい『ジゼル』を探しているバレエ団があったら、この版は買いだと思う。もっとも高そうだが(豪華というわけではない)。

この日の主役はファン・ヘミンとコンスタンチン・ノボセロフ。ヘミンはワールド・クラス。世界のトップでないとしても、どこでも安心して主役をまかせられる。新国に来たら小野絢子と二枚看板になりそうとか、そういうレベル。体型がいい上に、パの一つ一つがきれいで水準が高い。この日は調子が悪そうで、回った後脚を下ろすところとかがわずかにブレていたが、サポートのせいもあるのかも。ノボセロフは美しいダンサーで、いかにも若いが、サポートも一通りできるし、美しくサポートするのがいい。高くは跳べないがテクニシャンで、アントルシャ・シスをまったく乱れず何度でも繰り返すし、激しく動いた後でも、決めポーズにものすごく正確にすっと入れる。

ユニバーサルのクラシック演目を見るのは初めてだが、群舞は、正直もう少しできると思っていた。みんな手首が特徴的で、関西人が手の甲でツッコミを入れるような感じに使っている。どのバレエ団にも浮き沈みはあるから、時期がよくなかったのかも。全体にはよく仕込まれているが、仕込まれすぎで、人間性、個性にやや欠ける。ちょうど、昔の東京バレエ団みたいな感じ。ミルタ、ドゥ・ウィリも、特に売りになりそうなポイントがない。

ヒラリオンがよくなかった。あまり考えずに一人で騒ぐタイプ。このバレエ団をメインで指導しているのはエフゲニー・ネフで、脇役の重要性はよくわかっていそうなものなのだが…。

残日程は
  2011/9/15 Thu. 18:30 よこすか芸術劇場
  2011/9/16 Fri. 18:30 市川市文化会館
今回主役だった2人はもう踊らないので、そういう意味では勧めにくい。ただしヒラリオンも代わるから、その点はいいかも。

カーテンコールで、ダンサーより団長のジュリア・ムーン(http://en.wikipedia.org/wiki/Julia_Moon)の方に大喝采だったのにはちょっとがっかりした。もっとも、プログラムも1,000円だし、変な壺を買わされたりはしないので、その点は安心していい。


posted by cadeau at 07:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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