2007年04月30日

2007年4月後半

2007/4/23 19:00 荒木志水『直線的な習作』四谷・コア石響
15分ほどの作品。高野美和子の影響が強く現れた。相変わらず暗中模索なんだが、自分が何をしたいかを考えると同時に、自分のいいところはどこなのかも考えてほしい。

2007/4/24 14:00 新国立劇場『西部の娘』新国立劇場オペラ劇場
ダンボールを積み上げた倉庫の中で全編が進行する演出は最低だったが、作品はおもしろかった。ほぼ全編レシタティーヴォというのはプッチーニとしては珍しい感じ。おはなしは、ゴールドラッシュの頃の西部のバーの娘が、親から盗賊団を受け継いだ青年と恋に落ち、縛り首になる男を許せと街の男たちに迫るというもの。あまりにも無理な相談だが、無際限に人を許せという無茶すぎる教えこそがキリスト教の根幹であって、葛藤の末に無茶な要求を男たちが受け入れ、二人を送り出してやるラストに思わず落涙した。

2007/4/24 19:00 Jan Lauwers & Needcompany『Goldfish Game』アップリンク・ファクトリー
別荘に集まった中国人亡命者やら社会活動家やら身体障害者やらの引き起こす寸景を描く映画。中華鍋が子供を生むと力説する中国人など、これもまたハチャメチャ中のハチャメチャ。全体の雰囲気はヌーヴェルヴァーグの不条理映画に似ていて、なんとも引き込まれる。他に短編1本。

2007/4/27 18:30 橘バレエ学校 学校公演 ゆうぽうと
去年までとは様変わり。卒業生には強い印象を受けなかったが、在校生に何人か特に目をひく生徒がいた。なかでも高等科の中川郁がいい。技術的にも不足はあまりないし、きれいなラインを作りもするのだが、それより何より、あたりがパァっと明るくなるような雰囲気が素晴らしい。いかにも踊るのが楽しそう。ぜひこのまま伸びていってほしい。ジュニア科にもちょっといい生徒が何人かいたが、名前は不明。また、今年の特筆すべき変化は、富ヶ谷児童科Aの生徒のソロがおもしろかったこと。この年頃の子供のソロは親の見栄を出ないのが通常だが、今年は音の取り方が素晴らしく、すっかり見入ってしまった。

2007/4/28 18:00 Kathy スパイラルガーデン
10分ほどのショートパフォーマンス。1F奥の傾斜路をこけつまろびつ駆け下りてきて、布の展示の合間で布を投げ上げたり穴から顔を出したり。まあ今回は目新しいものはなし。

2007/4/29 11:50 平城宮跡 維新派
2007/4/29 15:00 平城宮跡 維新派

日本が誇るパフォーマンスグループのミニパフォーマンス。過去の作品から動きの部分を4ピースばかり切り出して35分に構成している。平城遷都祭という催しの一環として、平城宮の大極殿跡の基壇をステージにしてやるのだが、その前に平城宮を横断する生活道路があるので、パフォーマンス中に自転車や歩行者が平気で横切るのがやけにシュールで面白かった。パフォーマンスの内容は若干低調で、自然光は条件的に厳しいのかとも思われたが、炎天下ってある意味で維新派にとっては理想の条件なので、もう少し気合を入れてほしかったところ。その中では2ピース目の『ヒトカタ』がよくまとまっていて、8人の女性の水準も高く保たれていた。

2007/4/30 17:30 『バレエ作品集 <古典からコンテンポラリーまで>』テアトロ・ジーリオ・ショウワ
振付:R.V.ヘイケンス、小山久美、鈴木稔
出演:SHOWA ACADEMIA MUSICAEバレエチーム
昭和の学生にOBが助っ人で入るのかと思ったら、ほとんど卒業生だった。現スタダンの天木真那美が最年長だったが、うーん…もうスタダンに入って7年かとびっくりしたほど変わっていないなあ。この人はどういうダンサーになりたいのだろうか? まさかクラシックを踊りたいわけではないだろうが、もう少し新しいものを踊りたければ外部出演の機会をもっと求めるだろうし、もしかして惰性でやってるのかとすら思う。まあこれは多かれ少なかれスタダンのほとんどのダンサーに当てはまるのだが。
久しぶりに鈴木稔作品を見られたのは嬉しかったが、いつも「フォーサイスに似てる」と言われてるのに、今回もわざわざウィレムスっぽい音楽と黒シースルータイツみたいな衣装にするのはなぜなのだろうか。よく見ると動きの面でフォーサイスに似ているのは体軸を保ったまま腕を振り回すくらいで、フォーサイス的なパの接合はないし、基本的にバレエテクニックだけで構成している。もう少しポップな曲(テクノとか?)や衣装を使った方がよさが引き立つと思う。
『ドニゼッティ・バリエーション』はけっこう面白かった。今の若い人は手足が長いなあ。特に目についたのは(たぶん)寺田恵。回転系とかやたら弱そうだが、きれいに踊る。東京シティバレエの準団員。

帰ってきてテレビをつけたらウィニペグ・バレエの『魔笛』をやっていたが、マーク・ゴッデンという振付家がここまで無能とは知らなかった。バレエ作品の体をなしていず、演劇にバレエのパを貼り付けただけ。それでも衣装や美術を作りこんでいるので、世界のバレエに触れる機会の少ないカナダでは名作と思われてしまうのである。教訓。どんな駄作でもマスコミを含め国中で持ち上げれば、舞踊史的にも同時代のダンス市場でもそれなりに通用してしまう。まあ『アビアント』なんかもそういう風にしたいんだろうが、あれは王様の裸っぷりが天下に知れわたってしまったからそううまくもいかないだろう。


posted by cadeau at 23:59| Comment(0) | TrackBack(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

yummydance高知公演「knewman」
Excerpt: 9月16日、松山のコンテンポラリーダンスカンパニー・yummydanceが高...
Weblog: 我楽多日報!!?
Tracked: 2007-09-05 14:35

yummydance高知公演「knewman」
Excerpt: 9月16日、松山のコンテンポラリーダンスカンパニー・yummydanceが高知初登場です。 今回の上演は2作品。甘味で珍味でスパイシーなダンスに、ご期待下さい! 9月15日にはワークショッ..
Weblog: ART NPO TACO
Tracked: 2007-09-05 22:12
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。